「Senior PGA Championship」
トップスタートで始まった3日目、予想では午後から降るはずだった雨が降り始めた。
1番2番とパーであがり、3番ロングホールでバーディー。この後、急に雨が激しく降り始め、毎ホールグリーンに溜まった水をコース管理の方々が取り除く作業を待ちセカンドを打つ。よって時間が掛かる…。
そんな中4,5,6,7番とパーを重ねていくが、8番ショートホールで捕まった。
240ヤードのショートホール、雨は相変わらず凄い。5Wで打った球はやっとグリーンに乗っただけ、上りで二段グリーンの約30ヤードのパットが残る。
雨でグリーンが遅いと判断したのかは解らないが、ファーストパットはカップを通り抜け、なんとグリーンの外へ…。もちろんボギー。
続く9番セカンドは230ヤード残り、3wで打ったボールはドチーピン。なんとか池を越えた所だが、乗せるのがやっとでボギー。
10番もセカンドをバンカーに入れてしまい、ボギー。最近バンカーから寄らない…。
600ヤードと長いパー5の11番。ティーショットはフェアウェイをとらえる。
だが、セカンド地点に着くと同時に、ホーンが2回鳴った。
トーナメントの試合中プップー!と二回鳴った場合は、そのホール終わっても、そこで中断してもかまわない。
雷の場合はたいがい1回のホーンが鳴り、その場でプレーを中断しなければならない。
この組はホールアウトを選んだ。
それはそうだろう、悲しいことに最下位グループなのだから、できるだけ早く終わりたいと思っているのだ。そんな中またまた3パットのボギー。
競技委員になんで中断か聞くと、ホール(カップ)に水が溜まってしまってプレーが出来ないと判断したそうだ。それだけの豪雨。普通の試合なら中止だよね…。でも、無理矢理でもやるのがメジャーなのか…。
ホールアウト後、ビシャビシャになりながら、一旦クラブハウスに戻る。
しかしキャディーという仕事は大変だ。自分でもなんでこんな事してるんだろう?と考えてしまう時がある。特に調子の悪い時ほど…。プレーヤーのパートナーなんてよく言うが、失敗はキャディーの失敗。成功はプレーヤーの力。とにかくプレーヤーが気持ちよくラウンドできるように気配しなければならない。
特に雨の日はとてつもなく気を使う。プレーヤーとクラブをどれだけドライにキープできるか、そして、どうしもプレーが早くなってしまうのをゆっくりプレーさせるか、やることが増える…。そしてメンタル面のサポート。プレーヤーのイライラをどれだけ抑えられるか。もっっと真面目に心理学を勉強してよけばよかったと反省する。
1時間30分後プレー再開。
12番からのスタート。ティーショットが右のラフへ。そこから6番アイアンで打ったセカンドがショートして手前のバンカー。
俺は比較的バンカーショットは安心して見てられる。プロのバンカーの上手さを知っているからだ。
ところがだ、その3打目をホームラン。
「は?」どうしたん?雨をふくんだ重い砂とはいえ、やはり最近得意のバンカーが調子悪い…。
4打目はグリーン奥の豪ラフ。そこから乗せるのが精一杯。気落ちしたのか、更に3パットしてしまいトリプルボギー…。
考えてみると、8番から12番の5ホールで7オーバー。
とにかくまだ先があるので「ボールでも替えて出直しましょう」と声を掛けるも返事がない…。
13番パー。14番またもや3パットのボギー。15番パー。16番ダブルボギー。17番パー。
最終18番3メートルのバーディーパット。
「意地で入れて下さい!」とハッパをかけ、なんとか、それを沈めバーディー。
結局37・43で80回。
ため息も出すに出せないスコア…。ガックリ。
トーナメントは我々がホールアウトした2時間後にまた中断している。きっと今日中に3日目は終わらないな…。この季節アメリカはドコもこんな天気だである。
さてと、プロの気持ちをなんとかポジティブにさせなければ…。