朝イチのティショットは誰でも緊張するものです。
色々な状況が考えられますが、まとめると「ミスをしたらどうしよう」という気持ちが緊張感をより高めます。
そんな時は皆さんどうしていますか?
おそらく下を向いて自分の番が回ってくるまでモジモジしているのではないでしょうか。
でも、リラックスできる方法があるんです。
私はプレーやとして長年ゴルフをやってきましたし、ツアーキャディとしても多くのトッププロを見てきました。
あのタイガー・ウッズ選手も大会初日のスタートホールでは緊張しているのです。もちろん「ミスをしたらどうしよう」と考えていないでしょうが、今から始まるラウンドに不安が無いわけありません。そんな状況の中で彼は空を見上げて遠くを眺めていました。
なぜでしょう?
実は空を眺めると「扁桃体(へんとうたい)」の過剰な活動を抑えて、不安や恐怖の感情をうまくコントロールできるのです。
扁桃体はストレス反応に重要な役割を果たしており、主に「恐怖」、「不安」、「緊張」などのネガティブな感情に関わっており、この部分が活性化されるとストレスを感じます。
例えば、後続組が見ている場面で、過度の不安や緊張で心拍数が上がり、頭が真っ白になり、手が震えてしまったり、いつも通りのスイングができなくなったりすると、脳は情動が大きく動いた時の記憶を強く刻み込みます。
一度このような嫌な経験をすると、また同じことが起こるのではないかという恐怖心(予期不安)が生じ、扁桃体が「スタートホール」=「誰かに見られている」=「ミスショット」と連想ゲームを始めるのです。
しかし、タイガー・ウッズのように空の青色を眺めていると脈拍や血圧が下がり、心が穏やかになり、活性化した扁桃体の活動を和らげてリラックスした状態に導きます。
また「今から大好きなゴルフができるんだ」と考えればそれまでの「恐怖」や「不安」も小さいことなんだと思えるはずです。
人の心はちょっとしたことで前向きになれるものです。
朝一番のティショットは誰でも緊張するもの。
もし「ミスをしたらどうしよう」という怖さがあるのなら、空を見上げて「今から大好きなゴルフができるんだ」って心でつぶやいてみよう。
ちょっとだけ気持ちが落ち着くから…